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モスキート・モスキート

部屋に紛れ込んだ、たった一匹の蚊に、両手両足そして顔、つまり出ているところならどこからでもボナペティ。計8箇所もお食事処を提供したアタクシ。

口惜しさに打ち震えつつ、お食事処をボリボリしながら、さぞかし満腹で超低空飛行であろうお客様を探すのだが、忽然と消えたクソ憎憎しいアンチクショー。御代を頂いてねーーつってんだよッ!!!

どうやら、アタクシ、大変美味しゅーゴザイマス。

その昔、一晩で14箇所も貪られたことがあった。
あれは19歳の頃、マレーシアのマラッカというところへ旅をした時のことじゃった。

ドミトリー式といって1人一部屋じゃなく何人も一部屋に泊める安宿で、当時のレートで一泊日本円にして¥360くらい。しかも男女共用。
8畳ない部屋に縦横関係なく4台のベッドがギッチリ置いてあって、蚊帳なし、エアコンなし、天井のファンのみ。
私が宿泊した時は男性はクロアチア人が1人だけ。他はイタリア人、韓国人、アタクシ日本人と女性3人の計4人。
この手の旅は英語が不得手だとニヤニヤしとくしかないのだが、この時は全員英語圏じゃなかったからなのか、結構カタコトで話をした気がする。

みんな日中はそれぞれ好きに観光して、ばらばらに帰ってきて勝手に寝るのだ。

寝苦しさなんて今のエアコンなし生活の比じゃなくて、蒸し暑さにかぶせるように 多国籍さまざまな人々の出汁が染み込みまくっとるであろうベッドから立ちのぼる形容しがたい臭いと、どんなに振り払っても、寝返り3000回転しても、耳元に聞こえ続ける複数の飛蚊音。

…しかし朝起きると、あらビックリなに私だけ??

まぶたから耳から、手の指から、足の指、土踏まずまで、なんか塗っておびき寄せたのか?ってくらい喰われてた私に対して他の人たちは多くて3箇所。

翌日、ボリボリボリボリボリボリボリボリしながら目的地が同じだったクロアチアから来たズィベラルコと一緒に観光しに行ったのだが、あまりのボリボリに同情した優しい彼、そっと私の腕を取るや、掻きむしって血のにじんだお食事処に自らの爪でグ、グッと×印をつけて、コレで大丈夫とにっこり。

す、すごいよズィベラルコッ!!!クロアチアでも×にするんだねッ!でも全然痒いよ、ズィベラルコッ!!そして、ズィベラルコッ!優しい貴方の爪ときたら、一体なにが詰まってるんだいズィベラルコッ!墨職人並に真っ黒だよッ!!マラリアよりこっちのが恐ろしいよズィベラルコーーーーッ!!!

顔とカタコトではにっこし御礼を表しつつ、心中全く穏やかでなかったあの日。

因みに、ズィベラルコと書いたけど、100回くらい発音直された結果である。
その後、彼からもらったハガキにはZoravkoとあるから、マジで聞き取れてなかったんだろうなぁ。

長身ですらっとした細身の優しい彼は、アンガールズの田中の体型にウォーリーを探せのウォーリーみたいな顔で、かけている眼鏡ときたら、満遍なく指紋を付けた上に鼻の脂でも塗りこめてあるかのように、反射すると七色に光っていたね。
そんな眼鏡で名所旧跡はちゃんと見えていたのかいズィベラルコ。貰ったハガキは彼の住む首都ZAGREBから送られてきていて、当時(1995年)はクロアチアは紛争の真っ最中。

細かい字でびっしり書かれたハガキには「The return in my country was something very frustrating for me. I don't like Europe!」とあって、なんと返したものか、とても悩んだ覚えがある。

世界には色んな国があって、色んな人が生活してて、似た文化、違う文化、尊重し合えば凄く面白くて、そうでなければ地獄になって、そして私はとても蚊に喰われやすい、そんなことを学んだ貴重な旅行でしたとさ。