2017年06月

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< June 2017 >>

categories

selected entries

このぬるいブログ内の検索

ステップ・イントゥ・リキッド

原題:Step into Liquid
監督:デイナ・ブラウン
主演:山盛りのサーファー



あんまり暑いから家にあるDVDの中でもっとも涼しげなヤツとして発掘してきた一本。
まず何が涼しいって、トウインっていう沖合いの壁みたいな、北斎の富嶽三十六景、神奈川沖波裏みたいな波から、ほぼ垂直に落下してるようになりながら乗るサーファーの映像とか、手に汗握り、背筋が凍るくらい恐ろ涼しい。

このDVD、映画ではなくドキュメンタリー。
トウインするような狂気の沙汰の猛者たちから、私が生まれた1976年から毎日休み無く波に乗り続ける毎日かあさんならぬ毎日サーファーから、孫を担いでロングボードに乗るおじじサーファーから、ようするに海水、淡水すら問わず、波乗りを楽しむ人を片っ端からインタビューして、その波に乗るという行為についての思いをまとめているのだ。

私はサーフィンなんていうと、ソレ相応の勝手なイメージというものがあって、とりあえずマリワナとタトゥーと酒とオンナはキメキメじゃなきゃね、という偏見があったのだが、私を初めて波に乗せてくれた元同僚も、このドキュメンタリーも、そんな偏見があろうがなかろうが、波に乗るというのは他の何にも変えられない自然にゲラゲラ笑えてくるくらい超楽しいことで、誰がやってもいいんだよってことを教えてくれる。

トウインをやってるデイヴ・カラマが「波に乗る喜びにそのサイズは関係ない」と言うのだけど、私は小さい波で、さらにボードの上に立つことも出来なかったけど、初めての波を板で捉えて岸に向かって運ばれ始めた瞬間の、うっわーーーー!なんだコレ!お願いしマーーース!!という興奮は、今でも思い出すとドゥフフと笑えてくるくらい楽しかった。だから、伝説のオトコ(なんだそうです)の発言に僭越至極承知でしみじみ共感してしまうのだ。

昔旅先で出会ったいちびった高校生サーファーが、学校もろくすっぽ行ってなさそうなのに「波に乗ると、もう圧倒的に自分が小さいって分かる」って言っていたけど、見ている波と、乗る波では感じれる凄さ壮大さが全然違う。

本当に圧倒的にデカイ存在として海そのものを感じることが出来るのである。
それって、畏怖の気持ちが自然と湧きつつ、なんというか子供の頃父ちゃんにぐるぐるとかたかいたかいとかしてもらう時の全幅の信頼をその力に置いて身を任せつつ激楽しい!みたいな感情も湧くのである。もっと!もっと!もう一回ッ!!!みたいな。

私は海が怖いし、フカも怖いし、紫外線とかホント美容には大敵ですよね!だし、装備は高いし、足となる車はないし、デブも激しくこじらせて久しいし、色々理由があって始めれてないわけだけど、やりたいスポーツNo,1はいつでもロングボードでサーフィンです。

今、日本のサーファーは汚染された海に入ることに対して凄く悩んでいるのではないか。
親潮や黒潮の流れを見て、最新情報をチェックして、自己判断で、と書かれているサイトが多い。
太平洋は日本だけに面しているわけじゃない。海を愛している全ての人にもそこを住処にしている生物にも、その生物を食べたい人にも本当にとんでもないことが起こっている。

いまもこうしている間も全然安全にはなってない。

涼しい映像と、清々しい素晴らしい人々の映像をみてせいせいするつもりが、結局、汗が蒸発して塩が出来るくらい腹立たしく終わった。

海の浄化技術が進み、海産物の安全やサーファーの安全が一日も早く戻りますように。