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マブイ

比嘉 慂(ひがすすむ)
青林工藝舎
全1巻




漫画を読んで人としての礼節を学ぶことがままあります。
日本にある米軍基地施設の75%がある沖縄。

基地のために土地を追われた人が多額の賃貸借料を支払われ、お金で狂う人、狂わず自分なりに共存する人、誇りを持って戦う人、いろんな姿が描かれていて、『図々しい!早く出て行け』と思いこそすれ、結局は全く感情論でヒトゴトだった沖縄基地問題を、初めて、そうかそうだったのか、としみじみ身近に感じることができた短編集。

作者は沖縄出身、1953年生まれの58歳。

実際の事件や証言から着想していると書かれている話もあり、これは他の作品についてのコメントだったけど、「沖縄が誇りを持っていることを描きたい。先人の生きていた風土の確かさを確認し〜(略)」という通り、作者の表現するところの独特の文化を持つ沖縄の人の生活、その考え方や生き方の見せ方、その底にしっかり筋としてある理想とする精神性・人間性みたいなものが、とても謙虚で感謝の気持ちと矜持に溢れていてむちゃんこすがすがしい読後感だった。

変わり行くことを受け入れながらも大切なことを受け継いでいくことの大切さ。
都会に暮らしていた時より田舎に戻ってきた今のほうが身近に感じれるようなきがする。

人として、日本人としての矜持を育てていかねばなぁ。

この本はアメリカを全力で否定することはしてなくて、それぞれ個人の立場から感じる基地問題という感じで読み手に「こんな感じだけどどう思う?」という余裕がある。押し付けがましくなくって本当に良い本でした。

最近のオチは「反原発」にしてるので、今回も落としておくと、国を含めた権力側が札束で頬を叩くやり方は米軍基地問題も原発立地問題も似ているなと思った。それに関わらざるを得なくなった人々には、割り切ったり、更に欲をかいたり、長いものに巻かれた大多数に対して村八分になりながらも戦ったり、それぞれの立場や意見があって、もしその土地に居ない私のような人間が意見を持ちたいのなら、ヒトゴトにしない、面倒くさくても、知って、ひとつひとつ判断して腑に落ちてから言葉にしなくてはいけないなぁと思った。私の言葉は軽すぎるから反省するダニ。

コレは是非読んでみてくだされ。