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プレシャス

原題:Precious: Based on the Novel Push by Sapphire
監督:リー・ダニエルズ
主演:ガボレイ・シディベ

誰が教えなくても生まれた赤ちゃんにはもう性質っていうか、性格ってあるんだって聞くし、なんとなく自分も含めてそうなんだろうなぁと思ってた。

でも、育つ環境で、その生まれ持った気質って押し込められたりする。私も転勤族の家だったせいか長らく激人見知りの内弁慶で、小・中と家ではハッチャケていても、外では樹木か石のよーにおとなしかったものです、ええ、ウソみたいですがマジの話。

主人公は強烈で過酷すぎて言葉を失うような環境にいる。臼どんみたいな巨体のプレシャスは、家でも外でも自我を押し込めて空想の世界を生きるしかなかった。

スザンヌ・ヴェガの「ルカ」って歌は親に暴力を振るわれる虐待児の歌だった。
内田春菊の「ファザー・ファッカー」はよりこの映画の状況に近い。

家族という最小単位で他人の目が届きにくい集団では、幸せな家庭に育つと想像することも出来ないようなことが起こり得るんだと、またしーーーんとなった。どんなに恵まれた環境にいても、この世に自分も含めて正常な人間なんて1人もいなくて、みんなどっかしらおかしいもんやでと思ってるけど、おかしい自分を自覚できなくなると止め処なく狂っていっちゃうのかもしれない。プレシャスの母親みたいに。

プレシャスが、ノートに書いた「Why me?」という字が本当に苦しかった。

それでも、生まれ持った気質が愛情深い彼女は、なるほどプレシャスで、きっと力強く子育てを続けていくのです。

あと、脇の豪華キャストのさりげない在り方が嫌味なく素晴らしい一本。